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とっておきの節約術、おしえます!

今年ものこりわずかとなりました。
なにかと出費の多い
年の瀬の時期、
おさいふがピンチという方は、
こんな方法で
楽しく乗り切ってみては
いかがでしょう?


"Veckan före barnbidraget"
(「子ども手当の前の一週間」)
Elin Johansson 作
Ellen Ekman 絵
rabén & sjögren 社)

表紙

スウェーデンには、
barnbidrag(子ども手当)という
制度があり、
16歳以下の子どものいる家庭に
毎月1050クローナ(約1万5千円)が
支給されます。

この絵本に登場する
「わたし」のお母さんは、
barnbidragが支給される前の一週間、
家計が苦しい中でも、
ユーモアあふれるアイディアで
乗り切ります。

たとえば……

気分は宇宙飛行士?

やぶれた長ぐつにも
銀色のテープをはってなおせば、
宇宙飛行士がはくブーツみたいに早変わり。
これで、しばらくはもちそうです。

でも、やっぱり
わたしはあたらしいのがほしいかな……。


映画館に行くかわりに
図書館へ行けば、
映画を一本見るよりも
たくさん本を借りられてお得。
しかもタダ!

でもやっぱり
わたしは映画に行きたいかな……。


ソーセージはおるすばん

今日の夕ごはんは、
ソーセージとマカロニのはずですが……
ソーセージが見当たりません。
「ソーセージは、お店でおるすばんなのよ」
と、お母さん。


よく日は、おうちで宝さがし。
家にあるお金をかきあつめて、
お菓子を買いに行きました。
おつりを、お店の前で
物乞いをしていた女の人にあげたら、
とてもよろこんでくれました。

小さなしあわせ おすそわけ


barnbidragの日まで、
あと一日。
けれど、お母さんは、
とうとうつかれてしまいました。

ソファに横になって、
「あれが食べたい。これをしたい。
どこかに行きたーい!」

そこで、わたしは、
「じゃあ、とっておきの
遊園地に行こう!」
と、お母さんを連れ出して……

ふたりだけの遊園地

やってきたのは
小さな公園。
お母さんとわたし、
ふたりだけの遊園地です。

明日は、
待ちに待ったbarnbidragの日。


つらいことや苦しいことに
ぶつかっても、
ちょっと見方を変えてみることで、
ふと心が軽くなったり、
前向きになれるのかもしれないと
教えてくれる絵本です。



(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)
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テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

講演会ふりかえり

前回の記事にてお知らせしました、
絵本作家Emma Virkeさんの
講演会およびワークショップは、
無事に終了しました。

お越しくださいました皆さま、
ありがとうございました。


講演会では、
社会の動きを反映した
スウェーデンの絵本についても
話していただきました。

今回のブログでは、
Emmaさんの講演について、
わたしが後日お聞きしたことも含めて、
ご紹介したいと思います。


難民や移民の人たちが
大勢やってきていることを受け、
スウェーデンの絵本にも、
難民や移民の人たちを描いた作品が
多く登場するようになってきました。

講演では、
そうした作品のいくつかを
実際にご紹介していただきました。

Åka buss表紙

講演で取り上げられた
絵本のひとつ
"Åka buss"
(「バスにのって」 
Henrik Wallnäs 作・Matilda Ruta 絵
Natur & Kultur社)

この作品では、
戦火を逃れて
新しい国にやってくるのは、
ネコの家族です。

戦火を逃れて逃げる主人公たち

難民について扱った絵本には、
動物など人間以外のものを
主人公にすることで、
深刻なテーマを重くなりすぎずに
伝えようとする工夫が
多く見られるようです。


こうした絵本は
主にスウェーデン人の子ども向けに
描かれたもので、
戦争や避難を経験したことのない
子どもたちに、
現状をわかりやすく伝え、
難民の人たちへの理解を
深めてもらうのがねらいだそうです。


難民の子たちは、
まだ言葉がわからないので、
絵本が読めなかったり、
そもそも、絵本を読む習慣そのものが
ないという場合もあります。

そのため、
絵本とはどんなものか、
絵本の楽しさを伝えるところから
はじめる必要があるそうです。


たとえば、
難民宿舎に暮らす子どもたちに、
文字のない絵本を紹介して、
絵本に触れてもらう活動なども
広がってきています。

文字のない絵本であれば、
言葉がわからなくても楽しめ、
また、何が書いてあるのか、
たがいに意見交換することで、
新しい言語の習得にも役立ちます。


移民や難民をテーマにした作品には、
もう少し大きい子向けの
読み物もたくさん出ています。
そうした作品は、
スウェーデンにしばらく住んで、
言葉がわかるようになってきた
子どもたちにも親しまれています。

このブログでも、
以前にいくつかご紹介しましたが、
たとえば
2015年9月の記事で取り上げた
"Baddräkten"(「水着」)
という作品では、
文化の摩擦に苦しみながらも
スウェーデン社会で
一歩を踏み出そうとする
親子の姿を描き、
作品を読んだ難民や移民の子たちから、
「わたしのことだ!」と
共感する声が多く寄せられたそうです。


まだあまり言葉がわからない
移民や難民の子たちでも
手に取ってもらいやすいよう、
スウェーデン語とほかの言語とを
併記して書かれた絵本も
少しずつ登場しています。

"Flykten"
(「避難」
Mia Hellquist Forss 作・絵
Razak Aboud アラビア語訳)

Flykten表紙

この絵本では、
難民となった一家が、
故郷にも友だちにも
すべてに別れをつげて、
安全な国へと逃れていくようすが、
スウェーデン語とアラビア語の
両方でつづられています。

泣く泣く運動場をあとにする男の子
2か国語で併記


しかし、こうした
つらい現状を伝える作品を
当事者の子どもたちが実際に読んだとき、
自分の体験を思い出して
悲しくなってしまうということも
あるのではないでしょうか。


Emmaさんにお聞きしてみたところ、
つらい経験をしたのは
自分だけではないと思うことで
安心できる部分もあるのではないか、
だから、そうした話題を敬遠ぜず、
取り上げることも必要なのではないか、
とのことでした。


そのような考えから、
スウェーデンでは、
絵本であっても
別れや死などの重いテーマを
あえて取り上げることも多いようです。


自分の体験してきたことや
その受け止め方は
ひとりひとり違うでしょうし、
作品の感じ方も異なるので、
何がいい悪いとは、
一概にはいえないと思いますが、
深刻な話題だからと避けずに
取り上げることで、
本選びの幅は広げられるのではないか、
と感じました。



次回の更新は、5月の予定です。
(4月はお休みします)



(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

スウェーデンのしあわせ絵本館 食の巻その1

このところ、冷え込む日がつづき、
本格的な秋の到来となりました。

秋といえば、食欲の秋!
ごはんを食べていると、
しあわせに感じることは
ありませんか。


今回は
「食にまつわるしあわせ」をテーマに
おはなしをご紹介します。

まずは
「おいしいものを食べるしあわせ」

"Måsrar och Mamelucker!”
(「くいしんぼカモメがやってきた!」
Lena Arro 作・Catarina Kruusval 絵
Rabén & Sjögren 社)


Måsar och Mamelucker! 表紙

この絵本には、
スウェーデンのおいしい料理が
たくさん登場します。


海辺の家に住んでいる、
元船乗りとコックの
おじさん二人のもとに、
一羽のカモメがやってきました。

実はこのカモメ、
たいへんな美食家なのでした。

ミートボールでランチ

今日のおじさんたちのランチは、
ほくほくのじゃがいもに
ミートボール。
リンゴンという、
赤いベリーのジャムをかけて
いただきます。

スウェーデンの主食は
じゃがいもです。
そのままゆでたり、
うすいパンケーキの
ようなものにしたり・・・と
食べ方もいろいろ。

山盛りマッシュポテト

山盛りの
マッシュポテトにする、
というのもあります。

さて、おじさんたちも
さっそく食べようとしたところ・・・

食べられた!

カモメが、
みんなたいらげてしまいました。


つぎの日のランチは、パンケーキ。
スウェーデンのパンケーキは、
平べったくて、モチモチしています。
ジャムと生クリームを
たっぷりつけていただきます。

豚肉入りパンケーキ

豚肉入りパンケーキとリンゴンジャム。
パンケーキは、立派なおかずにもなります。


カモメ対策

カモメ撃退用?の青いリボンを
テーブルじゅうにはりめぐらして、
準備は万全!のはずでしたが・・・

対策ききめなし

またしても、カモメに
たいらげられてしまいました。
リボンは
まったくききめがなかったようです。


おじさんたちは、
食べものを
テーブルにくぎでうちつけるなど、
いろいろ策をこらしますが、
結果は、すべてサッパリ。


とうとう、カモメの分も
つくってあげることにしました。

おまちどおさま

自分たちの料理を
こんなに気に入ってもらえるとは、と
おじさんたちもまんざらでもなさそう。

いつしか、カモメもいっしょに
みんなで仲良く食べることに、
喜びを見出すようになっていきます。


「なかまといっしょに味わうしあわせ」
これも、食にまつわる
しあわせのひとときの一つと
いえるでしょう。


つづく


(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

いよいよ夏本番!

関東でも梅雨明けし、
いよいよ、
本格的な夏の到来です。

スウェーデンでも、
夏は人々の心はずむ季節。

そんなスウェーデンの夏の
しあわせなひとときを
ギュッとつめこんだ絵本を
ご紹介します。


"Sommar”(「夏」 
Sara Lundberg 作・絵
Alvina社)


表紙



おひさまの下で、ごはんにしよう!

おひさまの下でごはんにしょう!


あたたかく
気持ちのいい夏の日は、
庭先で食べるのにもってこいです。

スウェーデンの学校は、
6月の初めから8月の半ばまで、
長い夏休みがあります。
仕事の休暇も
5週間ほど取れるので、
家族で別荘に行ったり、
旅行に行ったり、
キャンプをしたりして
過ごすことが多いようです。


夏のバーベキュー

おひさまの光をあびながら、
ごはんを食べてのんびり過ごすのは、
スウェーデンの夏の楽しみの一つです。



サイクリングに行こう!

サイクリングに行こう!


下のサイクリングロードは、
大きな川に沿って
約90キロほど続いており、
道の途中にある町に宿泊しながら、
完走をめざす人もいます。

川沿いにつづくサイクリングロード


いたるところで
牛が草をはんでいる
のどかな風景の中を
自転車で走っていくのは、
とても気持ちのいいものです。

牛の群れ発見



森にベリーをつみにいこう!

ベリーを摘もう!


ブルーベリーやキイチゴは、
スウェーデンの人たちにとって、
とても身近な存在です。
まだ朝はやい森の中、
おばあさんがひとり
何をしているのかと思えば、
ベリーを摘んでいたり……
という光景にでくわすこともしばしば。

つみたてキイチゴ


ベリーを摘んだ後は、
ジャムにしたり、
ケーキのトッピングにしたりして、
おいしくいただきます。

自然の素材の手作りケーキ



湖で泳ごう!

湖で泳ごう!


スウェーデンの夏といえば、
忘れてはならないのが、湖。
魚釣りをしたり、泳いだり。
スウェーデンでは、
いたることころにある湖で
泳いでいる人たちの姿をよく見かけます。

湖のほとりで


キャンプ場で。
いかだで川をわたりつつ、釣りをする人。

釣り日和


さて、そんな夏のキャンプ場ですが、
シーズンオフの時期は、
難民の人たちの住居として
使われているところが
多くあるようです。

押し寄せる難民たちの
住居の確保に四苦八苦している
スウェーデンの移民局が注目したのが、
シーズンオフで人のいない
キャンプ場でした。

夏の観光シーズンをのぞいて
キャンプ場を借り受け、
難民の人たちに
住む場所を提供しています。

しかし、夏のシーズンになって、
観光客たちがやってくると、
難民の人たちは、
キャンプ場を
出ていかなくてはなりません。

ようやく住み慣れてきたのに、
また別のところに
移らなくてはならないのは、
かなりの負担です。

そこで、あるキャンプ場では、
観光客と難民の人たちとで
キャンプ場をシェアしてもらおう、
という試みがはじまりました。

難民の人たちも、
出ていかなくてすむと
ほっとしています。

「言葉や文化を学びあえる
いい機会になって楽しみ」と、
キャンプ場で暮らす
難民の人の一人は、
コメントしていました。


楽しい夏は、平和の上に
成り立っているのだということを
忘れないでおきたいものです。



次回の更新は、8月末の予定です。



(絵本の写真は、作者の許可を得て掲載しています。)

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

がんばる力の連鎖反応

最近、こんなすてきな
ニュースを見つけました。

ストックホルム郊外の町にある
デザインセンターLivstycketでは、
移民の女性たちが
スウェーデン語を学びながら、
刺繍やテキスタイルデザインなどを
行っています。

そんな彼女たちの作ったかばんが
EU議会で採用され、
職員のかばんとして
使われることになったそうです。


Livstycketは、
移民女性たちを支援する団体として、
1992年にはじまりました。

ここで学ぶ生徒たちの中には、
他の学校でスウェーデン語の授業に
ついていけなかったり、
まわりの環境になじめなかったりして、
自信を失い、
孤独感に苦しんできた人も
多いようです。

生徒たちは、
テキスタイルを通じて、
楽しみながらスウェーデン語や
スウェーデンの文化を学ぶことで
自信を取り戻し、
社会に溶け込むための
一歩を踏み出しています。


これからご紹介する絵本
"Den andra mamman"
(「生まれ変わったお母さん」
Viveka Sjögren 作・絵
Kabusa Böcker社)
に登場するお母さんも、
スウェーデン社会に
なじめないでいます。


幼稚園の遠足で、
海に行くことになった
わたしとニーナとお母さん。

でも、集合場所のはずのバス停に、
他のみんなの姿は見えません。

スウェーデン語が
分からないお母さんは、
どうやら、集合場所を
間違えてしまったようです。

お母さんは
スウェーデン語が話せないので、
だれかに道をたずねることもできません。

「こんなお母さんなんていや。
どうして、みんなみたいに
スウェーデン語を読んだり、
話したりできないの」
と、わたしは思います。


しかたなく、
三人は歩き出しました。

ところが、
途中で大きな牛に
出くわしてしまいました。

「助けて、お母さん!」

すると、お母さんは、
かぶっていたスカーフをはずして、
牛に立ち向かいました。
闘牛士のように
ひらりと牛をかわすと……

「ほーら、ちょろいもんよ」
わたしとニーナはびっくり。


とうとう、海につきました。
三人の前には、
どこまでもつづく広い海が
広がっています。

夕方になりました。

バスはいつくるのでしょう?
時刻表を見ても、
なんて書いてあるのか、
よく分かりません。


やがて夜になりました。
お母さんは、スカーフで
浜辺にテントをはりました。

「お母さん、
何かおはなしをして」

お母さんは、
バスの時刻表を取り出すと、
「むかしむかし、あるところに……」


朝になりました。
お母さんはスカーフを広げて
凧をつくりました。

なんだか、
いつものお母さんとは、
まるで別人みたいです。

浜辺の向こうから、
犬を連れたおばさんが
歩いてくるのが見えました。

「あの人に、
バスがいつくるか聞いてみるわ。
あなたたちは、ここで待っていて」
そういうと、お母さんは
大空に凧をかかげて、
元気に走っていきました。


このお母さんのように、
何かのきっかけで
自信を取り戻すことができれば、
それが励みとなって、
次へ進もうと思えるように
なれるかもしれません。

この絵本の中のお母さんや、
Livstycketの生徒さんたちの
がんばる姿が、
彼らと同じ境遇にある移民たちや、
自信をなくしかけている、
他の多くの人たちに
勇気を与え、
自分もがんばってみようと、
一歩を踏み出す力を
与えてくれるのではないでしょうか。



次回の更新は、7月末の予定です。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

きただい えりこ

Author:きただい えりこ
スウェーデンに留学し、児童文学と文芸創作を学ぶ。
現在は、スウェーデンの絵本・児童書の翻訳と紹介にたずさわる。
スウェーデン児童文学翻訳家。
よみうりカルチャー荻窪教室「絵本で学ぶスウェーデン語」講座講師。
日本の絵本・児童書をスウェーデン語に翻訳し、スウェーデンで紹介もしている。

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