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自分らしくいきましょう!


まもなく、バレンタインデーです。

最近は、女の子から男の子に
チョコをあげるだけでなく、
友だち同士でプレゼントしたり、
お世話になった人に贈ったり、
自分へのごほうびにしたりと、
個性豊かになっていますね。


さて、今日ご紹介する絵本は、
"Simri på hattäventyr"
(「シムリとぼうしのぼうけん」 
Karin Salmson作・Maria Clason絵、
Olika社)

ネズミのシムリ

ネズミのシムリは、
ぼうしのおうちに
すんでいます。

ネコ

あるとき、
ネコがやってきて、
ぼうしのおうちを
ほうりなげ・・・

クジラ

ぼうしは、とばされ、
海の上。
クジラのあたまに
乗っかって・・・

コウノトリ

コウノトリに
はこばれて・・・

花だんの上に
まっさかさま。
そこにいたのは、
だいすきな
カエルのミーカ。

カエルのミーカ

ふたりは、
とってもしあわせ。
めでたし、めでたし。


さて、ここで問題です。
主人公のシムリは、
いったい、男の子?女の子?

スウェーデン語で、
男性をあらわす人称代名詞は、
"han"(彼)
女性をあらわす人称代名詞は、
"hon"(彼女)です。

絵本をみてみると・・・
シムリも、ミーカも、
ネコも、クジラも、コウノトリも、
人称代名詞は、すべて
"hen"。

実は、"hen"というのは、
男性でも女性でもない、
第三の性をあらわす言葉なんです。

男らしさや女らしさではなく、
自分らしさを表現しようと
新しく生まれた言葉です。


こうした、それぞれの個性を
大切にしようという考えは、
スウェーデンの教育の現場でも
広がってきています。

男の子だって、
人形で遊んだっていいし、
女の子だって、
ミニカーで遊んだっていい。

おもちゃや服装だけでなく、
言葉の面でも
男女の区別をなくそうと、
男の子や女の子をあらわす言い方はさけ、
子どもたちを名前で呼んだり、
"hen"を用いる
幼稚園もあるそうです。

2012年、絵本にはじめて
"hen"の語が登場。
この新しい言葉の是非をめぐり、
スウェーデンで、
活発な議論がなされました。

こうして急速に普及した"hen"は、
今年の4月に、
スウェーデンの辞書に
登場することが決まり、
新語として定着することになりました。


言葉を変えたところで、
根本的な問題は解決しない
という批判もありますが、
身近なところから意識することで、
個性や平等を大切にする姿勢は
おのずと身に着つくのではないかと思います。


日本語では、
主語ひとつとっても、
「ぼく」「わたし」などと
男女の区別があり、
なかなかスウェーデン語のようには
いきませんが、
個を尊重する先進的な試みには、
見習うところがたくさんありそうです。




(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)

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テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

きただい えりこ

Author:きただい えりこ
スウェーデンに留学し、児童文学と文芸創作を学ぶ。
現在は、スウェーデンの絵本・児童書の翻訳と紹介にたずさわる。
スウェーデン児童文学翻訳家。
よみうりカルチャー荻窪教室「絵本で学ぶスウェーデン語」講座講師。
日本の絵本・児童書をスウェーデン語に翻訳し、スウェーデンで紹介もしている。

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