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デモクラシーのすゝめ

5月1日は
労働者の祭典メーデーでした。

スウェーデンでは、
この日は祝日で、
さまざまな団体が
各地でデモや演説をするのが
毎年の恒例になっています。

みずから声を上げ、
行動を起こすことで
社会は変えられる、という意識を
子どものうちから持ってもらおうと、
こんな絵本も登場しています。

"Charlie, Mika & nalleföreningen"
(「チャーリーとミーカとくまちゃん組合」
Linnéa Sjögren / Niklas Hill 作
Pernilla Lundmark 絵
Trinambai社)

表紙

お母さんに
「早くねなさい」といわれた
チャーリーとミーカの兄妹は、
ちっともねむたくありません。

「つかれてないのに
ねなくちゃいけないなんて、
不公平だよ」

兄妹は、
ぬいぐるみたちを集めて、
「くまちゃん組合」なるものを
結成しました。

デモをするくまちゃん組合

「ねるの反対」
「もっとあそぶぞ」などと
書かれたプラカードを持って、
家の中でデモ行進をする
くまちゃん組合。

抗議のポスターがずらり

「夜はおことわり」
「自分がねなさい!」
「パジャマ禁止!」などなど、
部屋じゅう、
抗議のポスターだらけです。

歯みがきストライキ

しまいには、
口にテープをはって、
歯みがきを拒否。


たまりかねたお母さんは、
とうとう、くまちゃん組合に
交渉を持ちかけることにしました。

話し合いの結果、
くまちゃん組合は、
寝る時間を
30分遅くしてもらうことに
成功したのです。

次回のデモのうち合わせ

すっかり味をしめた
チャーリーとミーカは、
今度は、夕ごはんを
毎日パンケーキにしてもらう運動を
計画しはじめるのでした。


このように、
声を上げることで
社会は変えられるということを、
小さいうちから
教えているスウェーデンですが、
今年のメーデーでは、
ネオナチによるデモも行われ、
人々の間に波紋が広がりました。

スウェーデンの中でも
多くの移民を受け入れている
ブーレンゲという地方で、
ネオナチ政党が
移民排斥と人種主義をうったえる
デモ行進を行ったのです。

暴動などは
起こらずにすみましたが、
移民たちの多くは、この日、
身の危険を感じて
外出するのをひかえたようです。


だれにでも
現状を変えようと
声を上げる権利があるのは
良いことですが、
みんなが自由に意見を出し合い、
話し合うことによって、
多くの人に住みよい社会をめざすのが、
ほんとうのデモクラシーと
いえるのではないでしょうか。



次回の更新は、6月末の予定です。





(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)








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テーマ : 本の紹介
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

きただい えりこ

Author:きただい えりこ
スウェーデンに留学し、児童文学と文芸創作を学ぶ。
現在は、スウェーデンの絵本・児童書の翻訳と紹介にたずさわる。
スウェーデン児童文学翻訳家。
よみうりカルチャー荻窪教室「絵本で学ぶスウェーデン語」講座講師。
日本の絵本・児童書をスウェーデン語に翻訳し、スウェーデンで紹介もしている。

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