- 2019-04-08 :
- 絵本
さくらがつなぐ出会い
春は、出会いの季節ですね。
満開のさくらの下で、
あたらしい世界に
ドキドキしている
新1年生も多いことでしょう。
わたしも、図書館司書として、
4月からあたらしい学校にうつりました。
子どもたちに楽しい本を
たくさんとどけたいと思います。
今回紹介する本に出てくる女の子にも、
そんなあたらしい出会いがおとずれます。
"Hemlig"(「ひみつ」
ローセ・ラーゲルクランツ 作・
トルド・ニイグレーン 絵
Opal社)

表紙にえがかれているのは、
赤いさくらんぼのなっている
さくらの木と、
主人公の女の子。
(男の子じゃないですよ!)
ある島にかくまってもらいながら、
お母さんとひっそり暮らしています。
名前も素性も、ほとんどひみつ。
じつは、女の子とお母さんは、
母国をのがれてやってきた難民でした。
でも、あたらしい国での居住許可が下りず、
もといた国に送り返されることに
なってしまったのです。
そこで、警察に見つかって
強制送還されないよう、
こうして身をかくしているのでした。
女の子の暮らす家の庭には、
大きなさくらの木があって、
女の子は、お母さんの目をぬすんで、
この木にのぼるのが楽しみでした。
スウェーデンにも
さくらはあります。
開花の時期は、
日本よりもすこしおそく、
4月のおわりから、
5月のはじめにかけて、
しろい、きれいな花がさきます。

さて、あるとき、女の子は、
となりの家の男の子に
姿を見られてしまいました。
二人はやがて、
だいのなかよしになります。
女の子には、
いっしょにさくらの木にのぼる、
友だちができたのです。
でも、男の子が学校に行ったり、
ほかの友だちとあそぶときは、
女の子はひとりぼっち。
ひみつにしていなくては
ならないからです。
そんな女の子にも、
やがて春がおとずれます。
もとの国でつかまっていたお父さんが、
女の子とお母さんのもとに
もどってきたのです。
女の子は、
かくまってくれている女の人の
はからいで、
学校にも通えるようになりました。
もちろん、名前も素性も
ひみつのままですが。
こうして、
新一年生になった
女の子は、
なかよしの男の子といっしょに
学校へと向かっていきます。
みんなのように、
入学式で入学するわけではないけれど、
こんなふうに学校に通いはじめる子も
いるんですね。
あまり知られていないですが、
じつは日本にも、
この女の子のような人たちが
います。
ほかの国から逃れて
日本にやってきても、
受け入れてもらえず、
つかまって、
強制送還されるのを待つしかない
人たちがいるのです。
こうした絵本が、
そのような目に見えにくい問題に
光をあてるきっかけになると
よいなと思います。
(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)
満開のさくらの下で、
あたらしい世界に
ドキドキしている
新1年生も多いことでしょう。
わたしも、図書館司書として、
4月からあたらしい学校にうつりました。
子どもたちに楽しい本を
たくさんとどけたいと思います。
今回紹介する本に出てくる女の子にも、
そんなあたらしい出会いがおとずれます。
"Hemlig"(「ひみつ」
ローセ・ラーゲルクランツ 作・
トルド・ニイグレーン 絵
Opal社)

表紙にえがかれているのは、
赤いさくらんぼのなっている
さくらの木と、
主人公の女の子。
(男の子じゃないですよ!)
ある島にかくまってもらいながら、
お母さんとひっそり暮らしています。
名前も素性も、ほとんどひみつ。
じつは、女の子とお母さんは、
母国をのがれてやってきた難民でした。
でも、あたらしい国での居住許可が下りず、
もといた国に送り返されることに
なってしまったのです。
そこで、警察に見つかって
強制送還されないよう、
こうして身をかくしているのでした。
女の子の暮らす家の庭には、
大きなさくらの木があって、
女の子は、お母さんの目をぬすんで、
この木にのぼるのが楽しみでした。
スウェーデンにも
さくらはあります。
開花の時期は、
日本よりもすこしおそく、
4月のおわりから、
5月のはじめにかけて、
しろい、きれいな花がさきます。

さて、あるとき、女の子は、
となりの家の男の子に
姿を見られてしまいました。
二人はやがて、
だいのなかよしになります。
女の子には、
いっしょにさくらの木にのぼる、
友だちができたのです。
でも、男の子が学校に行ったり、
ほかの友だちとあそぶときは、
女の子はひとりぼっち。
ひみつにしていなくては
ならないからです。
そんな女の子にも、
やがて春がおとずれます。
もとの国でつかまっていたお父さんが、
女の子とお母さんのもとに
もどってきたのです。
女の子は、
かくまってくれている女の人の
はからいで、
学校にも通えるようになりました。
もちろん、名前も素性も
ひみつのままですが。
こうして、
新一年生になった
女の子は、
なかよしの男の子といっしょに
学校へと向かっていきます。
みんなのように、
入学式で入学するわけではないけれど、
こんなふうに学校に通いはじめる子も
いるんですね。
あまり知られていないですが、
じつは日本にも、
この女の子のような人たちが
います。
ほかの国から逃れて
日本にやってきても、
受け入れてもらえず、
つかまって、
強制送還されるのを待つしかない
人たちがいるのです。
こうした絵本が、
そのような目に見えにくい問題に
光をあてるきっかけになると
よいなと思います。
(絵本の写真は、出版社の許可を得て掲載しています。)
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